【ご質問】

【回答】

ご質問誠に有難う御座います。

統計を取ったわけでは御座いませんが、婚活女性は自分の意見を曲げない人の割合が高いことでしょう。
何故ならば、自分の意見を曲げられるような柔軟な人は男女ともに短期間で結婚できてしまうからで御座います。

柔軟な方は短期間でどんどん相談所を卒業していき、そうではない方は何年も相談所に残ることになるのですから、構造的に柔軟ではない人の割合が増えるのは当然のことでしょう。

これは不動産で考えると分かりやすいかもしれません。不動産仲介サイトに良い家が全くないわけでは御座いませんが、良い家はすぐに売れてしまうのでサイトからすぐに姿を消してしまいます。となれば不動産仲介サイトに掲載されている家は確率的に良くない家が多くなってしまうのは当然のことでしょう。

板垣恵介 著 『グラップラー刃牙』／（秋田書店）

とは言えこれは程度の問題に過ぎません。確かに結婚相談所に登録されている女性は普通の方より頑固な傾向が高いかもしれませんが、かといって普通の方が頑固ではないとかと言えばそんなことはないでしょう。「比較すれば」という程度の話であり、人間は男女関係なくそもそも人の話をあまり聞きませんし、自分の意見を滅多に曲げたりしません。

ローマの政務官ユリウス・カエサルは「人は見たいものを見て、信じたいものを信じる」という言葉を残しましたがまさにその通りでしょう。人間は誰しも信じたいものしか信じないので、アドバイザーの意見に納得が出来ないのであればセカンドオピニオンを頼るのは当然のことで御座います。

おそらくご質問者様はYouTuberに意見を求める女性を見て「自分の納得する意見しか受け入れないのではないか？」とお考えになったのだと思いますが、それは全ての人間に共通する特徴で御座います。むしろ自分の納得しない意見すら受け入れる人間がいたら、そっちの方がはるかにヤバいでしょう。まさかご質問者様は命令されれば人をも殺してしまう機械のような女性と結婚をされたいのでしょうか？

士郎正宗 著 『ブラックマジック』／（青心社）

はるかにヤバい人を避けろ

人の意見を全く聞かない方と生活をされるのは確かに大変でしょうが、それでも人の意見を何でも聞く人との生活に比べればまだマシでしょう。

今回のご質問者様のお悩みの本質はおそらくここにあるのだと思います。つまりご質問者様が違和感を覚えたのは「女性がアドバイザーを信用していない」ということではなく「謎のYouTuberの意見は鵜呑みにしている（ように見える）」と部分なのではないでしょうか？

自分のいうことを何でも聞く信者というのは、自分が教祖である限りは極めて都合の良い存在でしょう。しかし別の教祖を信じてしまったら、その時は「全く話し合いにならないヤバい人」でしかありません。

大場つぐみ/小畑健 著 『DEATH NOTE』／（集英社）

意見をなんでも聞くような従順な方と結婚するのは、自分がその命令者の立場であり続けられるという条件を満たした場合に限り楽でしょう。しかしそういった方々は簡単に命令してくれる人を乗り換えます。
自業自得といえばその通りですが、その時に待っているのは地獄以外の何者でも御座いません。

人間性と意見を分ける

今からおよそ100年前。メジャーリーグに1人の選手が入団しました。

彼の名前はタイカップ。あのイチロー選手ですら破れなかった数々の記録を保持していると言えば、その選手としての偉大さをお分かり頂けることでしょう。

一方で彼は人間としては全くもって偉大とは程遠いところにいた人間としても知られています。走塁中にスパイクで相手の選手を怪我させるなど、彼は危険なプレーが極めて多く「最高の技術に最低の人格」とまで言われておりました。

鈴木信也 著 『Mr.FULLSWING』／（集英社）

そんな最低な人格でありながら、彼が長年レギュラーとして活躍し数々の記録を打ち立てることができたのは彼の野球技術に「信用」があったからに他なりません。人間性は全く信用できないものの、ヒットを打つ能力は信用できる。信用とはこのように部分部分によって分かれるものなので御座います。

ご質問者様は「この人は信用できる」と「この人の能力は信用できる」という２つの信用を混同してはいないでしょうか？

アドバイザーの人間性は信用していても、そのアドバイスは信用していない。

アドバイザーのファッションに対する意見は信用していても、会話に関するものは信用していない。

さっきのアドバイスは信用しているけど、今のアドバイスは信用していない。

「この人の言うことはなんでも信用できる」というスタンスは極めて異常で危険で狂信的でヤバいのです。
相手の人間性を信用しても、話の内容を信用するとは限らないという態度こそが健全でまともなものでしょう。アドバイザー以外の人に意見を求めるのは、何も彼女がそのアドバイザーの全てを信じていないわけではないのです。

恋人の喧嘩などでは「俺のことを信用してないのか！」と言い出す方がいらっしゃいますが、これなどはまさにこの２つを混同した典型でしょう。人間性を信用するのと、その人の能力を信用するのは全く別の話なので御座います。

冨樫義博 著 『HUNTER×HUNTER』／（集英社）

そしてこの２つを混同したのが信者と呼ばれる方々であり、それは私が結婚相手として絶対にオススメできない方。ですのでアドバイザー以外の方にも意見を聞いた彼女たちは、むしろ結婚に向いている方とすら思えます。

もちろんアドバイザーの意見は全く信じないくせに、YouTuberの意見は鵜呑みにするようでは信者としか言えません。しかしもしもそうなのであれば、それはアドバイザーの意見を聞かないことが問題なのではなく、YouTuberの意見を鵜呑みにするのが問題なので御座います。

とら婚より一言

いかがでしたか？

何事も思い込みをしてしまう時ほど怖い事はありません。
思い込みをしている時には、その状態に気づく事が出来ない場合もございます。

すり合わせに関して言えば「婚活女性はすり合わせが出来ない」と決めつけてしまうのは勿体ないかと思います。
実際、プロフィールの読みこみは女性の方が念入りで、すり合わせが出来そうな相手を追及している方が多い傾向がございます。

婚活でアドバイザーへ相談する事は当たり前ですが、上手く行かない時に何故なのかを考える事もまた当たり前の考えです。
だからこそ思い込みや決めつけはせずに「何故その人はそういう考えなのか」と背景から考える事で理解が変わるかもしれません。

あなたの婚活を阻害する要素は非常に多くあります。
勉強する程分からなくなる事もありますし、何が正しいか分からなくなる事もありますよね。
結果が出ない場合は改めてアプローチの方法や利用するサービスの変更等を考えることは大切かもしれません。

何度方法を変えても上手く行かない場合は、そもそもの考え方が間違っている可能性があるので一度立ち止まって考え方を振り返ってみましょう。

秋本治 著 『こちら葛飾区亀有公園前派出所』／（集英社）

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