【第89回】「独身で寂しいから結婚したい」は安易? 結婚は不安解消の手段で良い
「ラブホの上野さん」原作者による恋愛・婚活テクニックの紹介、男女の違いの解説、会員様からのお悩みに回答させていただきます。漫画やドラマを見たことがない方もお楽しみください。

【ご質問】

都内在住の30代男性です。
地方出身で、若い頃は毎年のように実家へ帰省していましたが、仕事の役職がついてからは忙しく、この数年は年末年始もずっと一人で過ごしています。
長時間ひとりで過ごしたり、深夜にアニメを見ながらひとりでご飯を食べていると、ふと、「自分は何のために生きているんだろう」という虚しさや寂しさを感じる瞬間が増えるようになりました。(昔は楽しみにしていた新作アニメも義務感から追っている感じで悲しい)
SNSでも定期的に、
「独身でいると人は狂う」
「孤独死の8割が男性」
といった投稿がバズって議論になりますが、それを見るたびに自分の将来を考えて不安になります。
また「独身でも幸せ」「結婚なんてしなくていい」と言うインフルエンサーも多いですが、結局のところ芸能人や声優など人気商売の人ですら結婚や事実婚を選んでいるのが現実です。
「結婚=保険」みたいな発想になっている自分に嫌悪感があるのですが、寂しいから婚活を始めるのは安易でしょうか?
自分のような男は、ここを気をつけて婚活すべきなどアドバイスがあれば率直な意見をお願いします。

【回答】みんな寂しさを埋めるために結婚してるのにーー

誠実です。
結婚なんて程度の差こそあれ、互いを利用するためにするものでしょう。いわゆる「好きだから結婚した」なんていうのも、その利己的な部分を意識的か無意識的か無視しているだけに過ぎません。
特に婚活ともなれば、「好きだから結婚した」なんてことはほぼありえないのです。
せいぜい「好きかも」くらいなもの。
みんな経済的不安・社会的不安・子供の不安を解消するために婚活を始め、そしてそれを埋めてくれそうな人と結婚しているのです。もちろん口では色々言うでしょうけど、そんなものは互いを傷つけないための優しさに過ぎません。少なくとも婚活を始める理由は、何かしらの不安を解消するためなのです。

石黒正数著『木曜日のフルット』(秋田書店)

ですのでご質問者様の行動は全くもって安易ではありませんし、決して軽蔑されるようなことでもないでしょう。安易と言うのは不安を抱えている癖に何も行動しない私のような人間のことを言うのです。
ご質問者様がしようとしているのは、堅実で誰もがやっている普通のことで御座います。
もちろんご質問者様の気持ちが分からないわけでは御座いません。
誰だって出来ることなら自然なきっかけで出会った相手と結婚したいものでしょう。そうではない形で結婚をすることに少なからず嫌悪感を抱いてしまうのもよくわかります。
しかしそれはライザップのようなもの。自力で痩せられるなら最高ですが、無理だったのだから何かを頼るしかないのです。
そして重要なのは手段ではなくその結果。自力で痩せられなかった人よりも、ライザップで痩せた人の方がはるかに評価されるべきだと私は思います。

独身は狂うの本当の意味

ご質問者様は「独身のままだと狂うかもしれない」とお考えのようですが、具体的にどのように狂うとお考えでしょうか。
ネットで大暴れする過激派になる。
謎の陰謀論や宗教にハマる。
やばい犯罪に手を染める。
そんな風に狂うと予想しているかもしれません。
もちろんそういう人もいるでしょう。しかし現実として、そういう人はあまり多くありません。
実際はむしろ逆。
独身は人生に熱狂できなくなる。つまり独身は狂うのではなく、狂えなくなるのです。

遠藤達哉著『SPY×FAMILY』(集英社)
かつてご質問者様は新作アニメに熱中していたことでしょう。熱中とは熱狂であり、狂っているのです。毎週何十本もアニメを見たり、好きなキャラに何十万も課金するのはどう考えても普通ではありません。
しかしそれこそが幸福な状態なのです。幸福とは「自分には存在意義がある」という妄想を狂信的に信じている状態のことであり、それは熱狂に他なりません。
推しに狂うのも、アニメに狂うのも、仕事に狂うのも、子供に狂うのも、全て正常な判断能力を失った状態でしょう。しかしその熱狂こそが人間の幸福であり、何にも狂えない人間を一般的に不幸と呼ぶので御座います。
そして今、ご質問者様は狂えなくなりつつあると言って良いでしょう。かつて大好きだった深夜アニメを見ても楽しめなくなっているのは、まさにその証拠で御座います。

経済合理性を黙殺せよ

ご質問者様が婚活中に気をつけるべきことは、何と言っても経済合理性の扱いで御座います。ご質問者様が婚活をすれば、ほぼ間違いなく「結婚すんのってあまりにも経済的に損じゃね?」という思考に到達することでしょう。
そしてそれは基本的に間違っておりません。特に男性の場合、結婚すると基本的に経済的余裕は下がることが多いのです。
しかし、ご質問者様はそれを考えるべきでは御座いません。

フォビドゥン澁川著『スナックバス江』(集英社)

そもそもご質問者様は経済合理性のために婚活をするわけではないのです。
経済合理性のために婚活をしたいとお考えであれば、そんな不合理なことはやめろと私は言わねばなりません。
どうか初心を忘れないでくださいませ。
結婚相談所を検討するくらいなのですから、裕福とは言えなくとも経済的に困窮しているということはないことでしょう。
にも関わらず何となく人生に不安や不幸を感じているからこそ、ご質問者様は結婚を考えているのです。
ご質問者様は経済合理性で婚活を検討しているわけでは御座いません。
手垢の付いた言葉ですが、幸せになりたくて結婚したいと思っているはずで御座います。
失ってしまった熱狂を取り戻すため、狂うために結婚するのです。
理性的なご質問者様は婚活中に何度も経済合理性が脳裏をよぎることと思いますが、その度に自分がなぜ婚活をしようと思ったのかを思い出してくださいませ。
そしてもしどうしても相手が見つからなかったら。
その時は仕方がありません。
酒でも飲んで狂いましょう。
健康には悪いかもしれませんが、数時間狂う程度ならそこまで悪いものでも御座いません。

とら婚より一言

いかがでしたか?
多くの人は現実に漠然とした不安を抱いているもので、「結婚したら多分今より少しは幸せになれるはず」と期待をして婚活をしています。
そんなお悩みを無料カウンセリングでお話ししてみませんか?今よりちょっと良いなと思える未来をご案内できるかもしれません。オンラインでも承っておりますのでお気軽に。

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