2019年も間もなく終わり、2020年の幕開けはすぐそこです。(※本記事は2019年12月に執筆しているため、その段階での情報を基にしています)
そんな年の瀬に語られるのは「2019年の覇権アニメは何であったか」
今年はオタク界隈だけでなく、一般層にまで一気に浸透した「鬼滅の刃」だろうと私は確信しております。
私はジャンプ読者ですが、正直あまり注目していなかったです。お恥ずかしい…
さて、そんな鬼滅の刃ですが、婚活屋として最も気になるのは誰が一番婚活的にモテるのか。
豊富な嫁実績を持つ音柱か、実力とリーダーシップを持つ煉獄ニキか、圧倒的なコミュ力と長男力と後輩力を持つ長男か…コミュ障で柱たちから嫌われているかもしれない義勇さん、兎に角煩い善逸、美形だけど清潔感に欠ける伊之助でないのは確実でしょう。
そんな中、非常に気になる要素が「結婚相手を探すために柱になった『恋柱』。過去にお見合い相手に酷評されて断られている」。
こういうコラムで女性キャラばかりになっていることに対して思う部分もありますが、婚活の呼吸を扱うものとしてこれは放っておけません!
甘露寺さんが現代にいたらモテるのか、検討したいと思います。
CASE-6 甘露寺 蜜璃 の場合
甘露寺 蜜璃(かんろじ みつり)
年齢:19歳
地域:東京府 麻布區 飯倉(港区)
職業;非公式組織 鬼殺隊
役職:部長クラス(柱)
収入:現代換算700万円以上(※私の主観です)
身長:167㎝
体重:56㎏
容姿:桜餅色という奇抜な髪の色だが、思春期男子2人を一瞬で惑わせる優れた容姿
体型:詳細不明だが、作中屈指のボンキュッボン。俗称”乳柱”である
居住:不明だが、おそらく一人暮らし。ただし出張が多い
趣味:料理、メンコ
特性:大食い、怪力、柔軟性
嗜好:桜餅?、洋食
性格:感受性が豊かで明るく、社交的・行動的で、温和で優しく素直でパーソナルスペースの近い、人当たりのいい性質をしている。しつこさ・社交性の無さ・怒りなど一般的には負の部分をポジティブに変換する力があり、それが惚れっぽさに直結している独特な乙女感性の持ち主。無視されると泣きじゃくるほど涙もろさもあるが、常識的な善悪の判断や責任感、また基本的に自分から人を信じていく性質を持ち、課題に対して自ら答えを出し、アクションに移し、恐怖にも立ち向かってゆく心の強さを持つ。
タイプ:自分よりも強い男性
※「痣」の件は不確定事項ですし、考え出すと面倒なので検討から外します
強み
①容姿
江戸時代の風習、文化、価値観の残る時代において奇抜な髪型、露出の多い服、慎ましくない乳柱が故に…と思いきや、作中多くの男性を魅了する時点で圧倒的な強みと言えるでしょう。それが現代にもなるとひとしおです。あーもう無理、他の事を語る必要のない位恋柱さんの勝ちです。
②年齢
世の中にはこんなデータがあってだな…
(週刊文春『どうして男女の欲望はすれ違うのか?――臆病者のための楽しい人生100年計画』より引用)
19歳。同年代からオジサンまで、全世代に好かれる年齢です。
③性格
明るい、楽観的、社交的、行動的、フレンドリー、距離が近い、優しい、温和、柔軟性がある、責任感がある、ネガティブ解釈しない、ポジティブ変換する
マイナスにするのが難しいぐらいの人間性でしょう。特に婚活だとマッチング後の初アポでこれがかなり利いてきます。
彼女は初めて目にする、憎むべき存在である鬼を連れた得体のしれない炭治郎にすら優しく接し、再開時には既に壁がありませんでした。それほどまでに、自ら心を開いていく姿勢なのです(これが伊黒さんを惚れさせた所以でしょう)。
人は鑑と言いまして、相手の人が心を開き、信頼する姿勢を見せると、その人自身もそうするのです。甘露寺さんはこの能力が劇的に高い非常に素晴らしい方なのです。
④ポジティブ変換する惚れっぽさ
何度も繰り返し述べる通り、男性は「いかに自分の持つ世界に迎合できるか、出来そうか」という唯我的欲求を誰しもが持ち、俺様の考え方、俺様の好きな場所、俺様の趣味をパートナーや家族にも楽しませたい、それを褒めて欲しいという想いを持っている生き物です。
それに対して蜜璃さんは、たいていの物事に対して「キュン」としてしまう感性の持ち主で、多少常識から外れた事柄であっても受け入れてしまう寛容さを持っています。つまり男性にとっては「ほぼ全ての布教が出来る」に等しく、ただでさえ価値の高い蜜璃さんの株は爆上げなのです。
⑤趣味
料理はまあド定番としましょう。良妻になる要素を持つという点で魅力の一つです。より注目すべきは「メンコ」です。
メンコは、その当時の、特に子どもの親しむゲームです。そこには2つの魅力に繋がる要素があります。一つ目は「子どもっぽいゲーム自体を楽しめる性質」。男性は、単純な遊戯、ゲームなどに熱中しやすい方が女性よりも多いと思っておりまして、いくつになっても子どもっぽい部分は残るのです。つまり、普通の女性には「子どもっぽい、オタクっぽい」と切り捨てられる部分が、蜜璃さんの前だと「一緒に楽しめる、共有できる要素」に変わるのです。男性は状況や事柄の共有が大好きなので、強みの一つと言えるでしょう。
二つ目は「子ども好き感」です。実際彼女は年下の家族を持っていて子どもの相手を苦にしていませんね。男性がなぜ子ども好きの女性を好むかと言うと、包容力・優しさ・寛容さと言う母性に引かれる+「子づくりエンジョイ」を想像しやすくなるからです。私は綺麗ごとを言うつもりも本音を隠すつもりもありません。言い換えて申し上げると、男性は性欲自体が判断基準の一部に(無意識的に)入る方が多く、蜜璃さんは身体的にも性質的にもそれを満たすのです。
弱み
A 職業
鬼殺隊を現代に置き換えると、NGO、民間警察組織、民間軍事組織といったところでしょう。これには4つ不利なポイントがあります。一つ目は一般層のタッチしずらい武力団体である点、二つ目は常に身体の危険に晒される点、三つめは不定休である点、四つ目は定住の難しい点です。
やはり一緒に暮らすうえでは安心して二人の時間を多く作れることが重要で、職業を理由に振られるという事を多く経験する可能性が大きいでしょう。
B ポジション・年収
彼女は超がつくエリートです。描写的に柱になったのはここ最近っぽいですからそこまで年収は高くしませんでしたが、若くして大き目な組織の幹部に上り詰めたため、ごく普通の男性は気後れするか、プライド(笑)が邪魔してアプローチしづらいと言えるでしょう。
この辺は前回の「ミサトさん」とも共通ですが、彼女との違いはインテリジェンスです。
「私 馬鹿じゃないわ」ポケー
という感じの、インテリジェンスよりは行動の方で出世した彼女ですから、そこまでインテリジェンスのない男性でも問題なく成立しそうな点は、ターゲット母数を拡げる要素になりますね。
C 情緒不安定さ
天真爛漫さ・表情がコロコロ変わることの裏側になるのが情緒不安定さです。
ささいなきっかけで泣いてしまう部分は、一部の男性からは理解できないかもしれません。ただ彼女は基本的に心が強く、場に合った感情選択のできている女性だと私は見ているので、そこまで不利要素にもならないなと思っています。
D 食費
「相撲取り3人よりも食が太い」とあり、相撲取りが常人の3倍食べるとすると、食費は9倍です。仮に一人当たりの食費を外食費込みで3万円/月と多めに見積もると、蜜璃さんは1ヶ月に30万円程度の食費を要します。彼女自身も働いているとはいえ、妊娠出産育児期などを考えても、そんじょそこらにいる普通スペックの男性では根本的に成立しえない特性を持っている点は、婚活に大きく影響するでしょう。
E 体質≒持病
「捌倍娘」と形容される筋繊維密度。怪力自体は日常生活にも婚活にもほぼ影響しないでしょう。すげえなあぐらいだと思います。しかしそれを、常に食べ物を携帯しなければ、消費エネルギーの莫大さから命の危機に瀕する持病だと捉えてしまうと、安定して長期的な関係を築こうとし、常にリスクを気にしながら生活することへネガティブな感情を持ってしまう男性は離れていくと思います。
F 蜜璃さんの条件設定
そもそも食費の部分もありますが…蜜璃さん自身が「自分よりも上(ここでは実力でなく年収へ変換します)」を求めている点も大きく足を引っ張ります。言葉は悪いかもしれませんが、蜜璃さんはバリキャリ女子の上昇婚志望という、現代でほぼ沼行きが確定している条件設定なのです。
まず、男性のほんの数%という母数的な問題があります。
次に、蜜璃さんは職業的にも体質的にもパートナーからのサポートを要することが想像に難くありませんが、基本的にエリート男性は忙しい方が多く、また合理性や効率性志向の方が相応にいらっしゃいます。
そのため数的にも、資質的にも…という条件を自分自身で作っている点は婚活で彼女を大いに苦しめるでしょう。
総評
恋愛的には超モテます。そりゃあそうですよね。
ただ、現状の条件のまま普通に活動していても、アプローチはたくさん来るし、マッチングも相応にするけども交際の成果が出ない可能性の方が大きいため、彼女の場合は「ターゲットの定義」と「現実に照らし合わせた条件設定」が非常に重要になってきます。
仕事を継続するとして、仮に「自分より強い」を条件から外せた場合でも
・食費を支えられる収入を持つ(600万以上と仮定)
・職業に対する理解、またはその性質を受け入れる思考を持つ
・不定休で家を空けることが多くても、二人の十分な時間を作れる、または平気である
・体質への理解と、それによる実生活面での自らの役割への理解(食材を常に家に置いておく、疲労困憊の彼女に手早く出せる、旅行時などの計画など…)
となると、彼女に対する理解者の多い鬼殺隊から見繕いたいという彼女の希望は非常に合理的だったりします。武具の取引先や、お世話になっている医療関係者というのも有望です。
その意味で、伊黒さんは最高の相手の一人だという事が出来るでしょう。
また、例えば在宅プログラマー(大手と取引している優秀な方は意外といらっしゃいます)やトレーダーというのも良いかもしれませんし、田舎かつ親同居リスクの高さから女性にあまり人気のない農家の方もいいかもしれませんね。人と関わることに苦がなくポジティブですし、不揃いで売れない大量の野菜とかも蜜璃さんなら逆に嬉しいでしょう。
物語は佳境です。
ダークファンタジー的な作品に挿す一筋の光として重要である彼女は最後までそのままでいて欲しい、是非ハッピーエンドを迎えていただきたいと切に願っておりますので、ワニ先生どうかよろしくお願いいたします。
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