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【第16回】君じゃなきゃダメみたい

ラブホスタッフ上野さんの相談室【出張版】 2019.06.30
【第16回】君じゃなきゃダメみたい
「ラブホの上野さん」原作者による恋愛・婚活テクニックの紹介、男女の違いの解説、会員様からのお悩みに回答させていただきます。漫画やドラマを見たことがない方もお楽しみください。

【ご質問】

彼女に振られる時、いつも『私じゃなくても良いと思った。』と言われます。
いつだって交際している女性を一番に愛しています。何が好きか、どこを尊敬しているのか、折を見ては好意を伝えています。日々の連絡はマメに返しています。デートは彼女の希望を叶えられるようにプランしています。金銭的な面も出来る限り不自由にはさせていないつもりです。自分で言うのもアレですが「尽くすタイプ」の男性だと思います。
付き合って、たわいもない会話を楽しんで、ちょっとしたジョークに笑ってくれて。手を繋いで、キスをして、その先も超えた上で『私じゃなくても良いと思った。』と言葉を残して去っていく……。彼女たちはどんな心境なのでしょうか。(30代男性)

 

厳正なる審査の結果

ご質問誠に有難う御座います。

おそらくご質問者様も10年ほど前に就活をされたことと思いますが、その際には何社も何社も不合格になってしまったことと思います。私も就活をしていた頃には何社も何社も落ちてしまいましたが、就活で落ちると自分の何が悪かったのか知りたくなりなるものでしょう。

しかし、残念ながら「落ちた理由」を丁寧に教えてくれる企業はほとんど御座いません。たいていの企業は「厳正なる審査の結果、残念ながら今回はご縁がなかった」という謎すぎる理由で就活生を落とすのです。就活生からすれば、落とすのはともかく、その理由を教えてくれないのは不満でしかないでしょう。

それでは企業は一体なぜ落とした理由を教えてくれないのでしょうか?

教えるメリットがない

就活生の目線で考えれば、落ちた理由を教えて貰いたいもので御座いますが、企業側からすれば就活生に一々落とした理由を説明するメリットなんてほとんど御座いません。

まず1人1人に理由を説明するのは大きな手間がかかります。数万人も応募がある企業が一々落とす理由を教えていたら、それだけで数ヶ月はかかってしまいかねません。またそもそも「落とした理由」というのはあまり具体的ではないことの方が多いということも、就活生に落とした理由を教えることができない理由の1つでしょう。「なんとなく」「なんか気に食わない」「んーーなんかね……」このような「感覚」で落としていることの方が圧倒的に多いのです。

ですので仮に落とした理由を就活生にお伝えするにしても、そもそも「落とした理由」が明確に存在しないので、就活生に教えることができないのです。

振った理由を伝える理由がない

それでは今回のご質問に戻りましょう。

就活生を落とす際にその理由を言わないのと同じように、恋人を振る際にその理由を相手に伝える必要は御座いません。特に恋愛の場合「なんとなく違う」というような非常に抽象的な理由で別れることが多いので、その傾向は顕著でしょう。こう言っては悲しい話ですが、振ればもう他人なのです。そんな他人のためにわざわざ理由を言語化して、相手の成長のために理由を伝えるメリットが振る側には御座いません。

もちろん就活生と違い、恋人を振る際には色々と揉めることも多いので「それっぽい理由」を用意することが多いのですが、その理由は必ずしも相手の本心ではないということをご理解頂ければ幸いです。また、人間は良くも悪くも世間体を大切にする生き物で御座いますので、仮に「顔がタイプじゃない」というような理由で相手を振ることになったとしても、それを口にする可能性は低いでしょう。「顔が気に食わないから別れた」なんていう噂が広まってしまえば、振った側は今後恋愛がしにくくなってしまいます。

ですのでどんな本心を持っていようとも、口では「他に好きな人ができた」とか「忙しくて相手を大切に出来ないと思った」というような無難な理由を口にするのです。

同じ理由が続くなら、そこにヒントは隠されている

突然ですが、皆様に1つ質問をさせて頂きましょう。

街中で突然知らない人から声をかけられて、偽名を名乗らなくていけない状況になった場合、皆様ならどのような偽名を使うでしょうか?このように咄嗟に嘘を付く際に、何の脈絡もない嘘を付くことができる人はごく少数に限られます。例えば私の名字は「上野」なのですが、咄嗟に嘘を付くと「上田」とか「下野」というような「上野」に似た名前をついてしまうのです。

つまり「私じゃなくてもいいと思った」という言葉が本心ではないとしても、彼女の本心はそれに近い何かである可能性が非常に高いのです。特に今回のご質問者様の場合、複数の女性から同じ理由で振られていることからも、その可能性は極めて高いと言えるでしょう。

それではご質問者様が振られてしまった本当に理由とは一体何だったのでしょうか?

私でなければならない理由が見えない

例えば私が急にご質問者様に尽くしまくったとしましょう。

ご質問者様にお金を貢ぎ、ご質問者様のために家事を行い、ご質問者様のために合コンを開催し、ご質問者様のために仕事を発注し。そのように私が急にご質問者様に尽くし出したら、どのように感じるでしょうか?おそらくは「なぜ?」と感じることでしょう。

例えばご質問者様が余命わずかな資産家であれば、私の行動は「遺産狙い」と感じるかも知れません。しかし、おそらく資産家ではないご質問者様は私が一体なぜ尽くすのかということが理解できないことと思います。

おそらくはご質問者様の彼女たちも同じような疑問を抱いてしまっているのではないでしょうか?ご質問者様が彼女様のために一生懸命尽くしていることは分かります。そこに異論は御座いません。しかし、彼女様たちはその「理由」がわからないのです。

より正確に言えば「私に尽くしてくれる理由」が見えてこないと言えるでしょう。

尽くしてくれる人を好きになるわけではない

ご質問者様の行動に問題があるとは思いませんが、ご質問者様のように尽くしてばかりであると、彼女からどのように思われてしまうかということをお話しさせていただければと思います。

人間は尽くされてばかりだと、自分が必要とされているという感覚を得られません。自分は〇〇をしたから尽くして貰える。自分は〇〇をしてあげたから、彼は〇〇をしてくれる。このような理由がないと、人は安心することができないのです。ですので理由もなく尽くされている人は、その合理的な理由を探し始めるのですが、特に今回のような場合ですとこのような理由を考えてしまうことでしょう。

「ああ、この人は「彼女」が欲しい人なんだ」と。

自分のことを愛しているのではなく「彼女」という女性性を必要とされている。つまり言い換えれば「女性」であれば誰でもいい人というように思われてしまうのです。

おそらくはこの理由こそが「私じゃなくてもいいと思った」という言葉の真意でしょう。ご質問者様は相手の女性を必要としていないように見えてしまったのです。その人という個人ではなく「女性性」を必要としている人に見えてしまったのでしょう。

おそらくご質問者様はそんなことを考えていらっしゃらないことと思いますが、相手の女性からはそのように見えてしまったのだと思います。

相手の女性を求めよう

残念ながら過ぎてしまったことは仕方がありません。ですので今後、どのようにすれば同じ過ちを繰り返さないのかというお話をさせて頂きます。

ご質問者様が振られてしまった理由を簡単にまとめると「相手を必要としなかった」ということにあるでしょう。尽くすのは良いのですが、「なぜ私に尽くすのか」という疑念を相手の女性に与えてしまったのです。ですのでその問題を解決するために、今後は相手の女性に「尽くされる理由」を与えるように心がけると良いでしょう。

例えば同棲をしている場合、自分ばかりが家事をするのではなく、家事の一部を相手に負担してもらうというような方法などが「尽くされる理由」になります。自分は洗濯をしているから、相手は料理をしてくれる。このように尽くすばかりではなく、相手にも頼ることで「尽くされる理由」を人は見いだすことができるのです。確かにわがままの言い過ぎは問題ですが、わがままの言わなすぎもまた、別れる理由になってしまうのです。

人は尽くした相手を好きになるわけでは御座いません。尽くしてくれた人を好きになるわけでも御座いません。自分に尽くしてくれて、そして自分が尽くしてあげた人のことを好きになるのです。ご質問者様はその「尽くされる」という労力を担っていなかったのでしょう。

そのことにお気をつけ頂ければ、次の恋愛はきっとうまくいくことと思います。

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