こんにちは。
珍しく短期間での更新となります。

弊社質問箱にて下記のような投稿がございました。

個人的に非常にシンパシーを感じる質問でございます。
しかし、どうしても端的には答えられない内容ですのでコラムにて回答させていただきます。

前提

男性にも女性にも接触欲があり、かつ愛する人との性行為に基本的に前向きであるということを前提でお話しさせていただきます。

性行為は『本能的な欲求を満たす』、『子どもを作る』以外にも、相互理解に役に立つ『愛を深める大切なコミュニケーション』の一つでございます。

ただ、男性と異なり、女性は性行為の際に痛みを伴う方もいらっしゃいます。それが初めてであれば尚更でございます。
そのことは男性でも様々なメディアでご覧になって、なんとなくの想像はできるのではないでしょうか。
（ちなみに初めてでなくても性交時の痛みは発生するので、経験のある男性もそれは知っておいてください）

そして身体的な痛みへの不安に加えて、女性の中には『漠然とした不安・恐怖』に駆られる方もいらっしゃいます。
相手が愛する人なのに「なぜ怖いのか」、「なぜ不安なのか」をうまく説明できないのです。
そして当たり前ではございますが、それを少しずつ取り除かなければ決心がつかないことでしょう。

決してあなたを愛していないというわけではございません。愛しているからこそ苦しいのです。

この前提を、男性の皆様にも是非知ってほしいです。

女性の皆様は一般的に男性のほうが『性的』な接触欲は高いように感じているのではないでしょうか。
だからといって、それを「自分のことを性的にしか見ていない」と考えるのは間違っています。
男性は「愛しているから支配したい、愛しているから早く自分の色を知ってほしい」という本能とも言える感覚（？）があり、だからこそ『最も愛する女性』へと性行為を早く早くと迫ってしまうのです。
（こちらは個人の感想です）

回答

さて、ここから今回のご質問に対する具体的な回答をしてまいります。

今回のケースは女性側がご自身のお気持ちをしっかり伝えていたら、お相手は応じてくださったかもしれません（ただし、お相手様が誠実な方であることに限る）。

お気持ちの伝え方に関しては下記のように伝えるのはいかがでしょう。

・初めてだから怖さがある
・ただ、○○さんとなら前に進んでいきたいと考えている
・本当に少しずつかもしれないけど、できれば一緒に歩いていきたい
・苦しませるかもしれないけど、まずは一緒に寝たりすることから慣れていきたい

『怖いから』、それも立派な理由であり、そのお気持ちは尊重されるべきです。
ただ、それ一点張りですと、男性は女性からの愛情が感じられず、お気持ちが離れてしまう可能性がございます。

男性は、正当な理由と解決策を提示すれば納得する生き物です。
そのため、『ご質問者様が男性に対しどう思っているか』、そして『どのように解決するかを提示すること』が男性とのコミュニケーションにとっては非常に重要なのです。

今回はうやむやになったことがお別れの原因とのことですので、ご質問者様ご自身のお気持ちを正直に伝えられていたら別の道があったのかもしれません。

ご質問者様からは愛する方と一緒に進みたいという意志を言外から感じています。
そのお気持ちを正直に話すことはきっと勇気のいることです。しかし、必ず話していただきたいことでもあります。
なぜなら二人の関係と将来にとって非常に大切な事であり、黙っていたら解決できないことであり、男性は『言ってくれないと分からない生き物』ですから……

理由もなく拒絶することは、相手の気持ちを無視するためにあまり良くないことだと個人的に考えています。
しかし、ご質問者様が愛する人と前に進みたいという意志があり、歩み寄ろうとする限り、これからも無理に応じる必要はないのではないかなと感じます。

怖く思うのは当たり前のことですので、是非ご自身の心を大切にして欲しいです。

男性にお伝えしたい事

男性の皆様、日本の性事情を鑑みると、男性から性行為を求めることが間違っているとは言いません。
むしろ、場合によってはしっかりリードすることが必要です。

しかしながら女性が恐怖や不安に駆られている場合において、「俺を愛しているならできるはず！」と考えてしまうのは間違っていると思います。
なぜなら、その考えの中には『相手のためを思う気持ちが入っていない』からです。

そのため、女性が何かに対して消極的な場合はご自身の考えを一方的に押し付ける前に、「お相手がなぜ消極的なのだろう」、「どういった気持ちになっているのだろう」、「どうしたら二人で一緒に進んでいけるだろう」という風にお相手を中心に考えていただくと、悩みは解決することが多いかと存じます。

是非、お相手の気持ちを慮ってください。もちろんこれは同性間のコミュニケーションにも言えることでございます。

自分がしたいからではなく、世間一般で考えてそうだからでもなく、二人だけの心地のいい距離感、二人だけのペースを見つけていくコミュニケーションを、男女ともに取って欲しいと考えております。