皆さんこんにちは

私は3月後半からずっとテレワークをしておりまして、出勤は月1程度の環境になりました。最近だとドアを出た瞬間、心の中で「煩わしい太陽ね…」と、熊本弁ではないガチの愚痴をつぶやく程度には引きこもっておりました。引きこもり生活、最高。

秋葉原に降り立つと、なんとまあ人の多い事やら。こんなに世の中はテレワーク出来ていないのか…緊急事態宣言解除すぐ出勤させられるのか…私って、実は恵まれた職務環境なんだなと実感しつつ、このコラムをしたためております。

さて、これから何度も波はあるだろうと予想されますし、自粛警察様がきっと色んな所に顔を出すようにも思いますが、ムード的にはようやく顔を合わせた婚活や、デートを重ねられそうだとお考えの方もいらっしゃるかと思いますし、6月になりようやく婚活できる！と新たに動き出す方もいらっしゃるのではないでしょうか。

こんな中ですから、オンラインデートが今後台頭すると思います。今は飲み会や会話が主ですが、おそらくデートスポットや観光地へと拡大してオンライン上で体験や感情を共にするようになっていくでしょう。
数年前、そんなオンラインコミュニケーションを取り入れたマッチングアプリのコンセプト設計をしていた時期があったのですが、その当時は却下されちゃった私。その事業計画を代表や銀行にもう一度させていただくと、どんなリアクションを貰えるのか見物でございます。

失礼…性格の悪さが滲み出てしまいました。。。根に持つタイプで申し訳ございません。。。

さて、本日はオタク婚活×観光・デート　に関するお話。

オタクのデートというと、私は今までコミケとアニメショップに触れましたね（リンクは最下部）。本日はオタク的デートの代表格かもしれない「聖地巡礼デートをするには」をテーマにしてみたいと思います。

男ども、聖地巡礼デートは辞めておけ

結論を申し上げますと、聖地巡礼デートはお勧めできません。皆さんのオタクデート的選択肢をどんどん奪っていって申し訳ございません。

聖地巡礼デートをお勧めできない理由5つを申し上げます。

①オタク男女の履修のミスマッチが存在
②オタク男女の嗜好のミスマッチが存在
③オタク男女の「コミュニケーション方法」が違うため
④デートスポットとしてのポテンシャルの問題
⑤聖地の役割とデートの目的のギャップの問題

①～③についてはこちらをご覧ください：「オタ趣味以外の引き出し」を作るべきと言い続ける5つの理由

端的に言うと、聖地巡礼デートに行きたがるのは基本的に男性です。しかも男性は「自分が好きなコンテンツの場所」に連れていきたがり、会話もついつい共感でなく自分の語りたい再現性がどうやら演出がどうやら解釈がどうやらに流れがちなので、失敗とは言いませんけど大して役に立たないデートになりやすいです。

④デートスポットとしてのポテンシャルの問題

ここ10年ぐらいの、成功している聖地は以下ではないでしょうか。

らき☆すた　　　　　　　…埼玉県久喜市
ガルパン　　　　　　　　…茨城県大洗町
あの花　　　　　　　　　…埼玉県秩父市
ラブライブサンシャイン　…静岡県沼津市
ユーリ!!! on ICE　　　　   …佐賀県唐津市
君の名は。　　　　　　　…長野県岡谷市・諏訪市、岐阜県飛騨市、東京都新宿区など
花咲くいろは　　　　　　…石川県金沢市

ではここで2つの質問です。
A）5時間程度の滞在に耐えられる景勝地、ショッピングスポット、アクティビティ、デートに適したカフェを有するでしょうか
B）それらは聖地として組み込まれている場所でしょうか

アニメファンにとっては劇中シーンによって再現された空間という、何でもない背景であっても超魅力的な場所になりえる聖地ですが、一度冷静になってドローン視点で見ていただくと、実はデートスポットとして機能するとは言えない場所とも捉えられるのです。
この中だと、大洗や秩父、または飛騨周辺であればなんとか満たすことができそうかもしれませんが、久喜、沼津だとどうでしょう。当然ながらアクセスの問題も考えないといけません。

つまり、特定のコンテンツに対するガチのファン同士でなければ、聖地巡礼に終始するのはかなり難易度が高いのです。かといって温度感の同じガチファンを見つけられるかというと

らき☆すた　　　　　　　…男性向け
ガルパン　　　　　　　　…男性向け
あの花　　　　　　　　　…男性が多め
ラブライブサンシャイン　…男性向け
ユーリ!!! on ICE　　　　   …女性向け
君の名は。　　　　　　　…両性人気
花咲くいろは　　　　　　…男性向け

このようなギャップ（①～③）が立ちふさがります。世間一般の中の「オタク」という狭いジャンルの、さらにアニオタの、しかも特定の性別向けのコンテンツをパートナーも好きなんてことほぼありません。「君の名は。」ぐらいです。

⑤聖地巡礼の目的とデートの目的のギャップの問題

聖地巡礼の目的って何でしょう。人それぞれだとは思いますが、作品世界観をリアル世界で体感することにより、新たな感動を得ることと共に、提示されたスポットの多くを回る収集意欲を満たすことにあると私は考えています。

一方デートの目的は何でしょう。感情を共にし、お互いの理解をより深めること／体験を共にして二人が同じ感情を有する事を通じて親密さを深めること　にあります。

では双方の目的は合致するでしょうか。当然しません。つまり聖地巡礼を楽しもうと思ったら結局デートとして成立する可能性が①～③の問題でかなり低くなり、デートとして成立させようと思ったら聖地巡礼濃度を低くしないといけなくなるのです。

え？聖地はデートの目的の後者に合致するって？
聖地巡礼デートに連れていく男性の思考と、当日の行動テンプレートを作ったので、赤ペン先生になりきってコメントしてみました。

相手の感情を置いてけぼりで歩みを進めるのは楽しいですか？

ちなみにこういった投稿をすると「私はいいよ」という声が挙がりますが、個々人レベルに注目すると当然OKの人は出てきます。重要なのは、それが一般的なのかどうか、でございます。掲示板やSNSを使う人間にとって重要な能力の1つが”ノイジ―マイノリティ”とマジョリティの判別でございます。客観視、一般的風潮の知覚って超重要。

聖地巡礼デートをするには

じゃあ聖地巡礼デートはできないのか…いえいえ簡単に出来ます。

聖地巡礼デートを実行するための具体的ノウハウを簡潔にまとめました。

WHY：パートナーとのデートを成功させるため

WHEN：朝の準備や帰りに支障のないスケジュールを組む。体力的余裕のある工程を組む。歩くのに支障のない時節を選ぶ。

WHERE：中心的観光地・目的地を3つ以上有する場所に行く。場所を絞る。聖地以外のデート的コースを組み入れることを厭わない。休憩を考慮する。根本的にアクセスに支障のない場所を選ぶ。

WHAT：両方ともが十分に親しんでいるコンテンツの聖地に行く

WHOM：自分が楽しむことを優先せず、相手の温度感や体力、体調を考慮して場所を絞る

HOW：そもそも相手と相談しながらデート先と内容を決める。コンテンツの話は「再現度すごーい」程度に留めて解説等は自重。食事中や歩き中はコンテンツに囚われない。

代替手段として「（君は楽しくないかもしれないけれど彼女と一緒に行くのが夢だったから）自分に付き合って欲しい」というスタンスで行くことや、聖地ではあるけど純粋な聖地巡礼をせずに一スポットとして訪れ、一話題として軽く触れる程度で収めて基本的に自分の心の中で楽しむということも出来ますね。

聖地巡礼を目的化せずにデートを目的化しなさい、その目的達成のために優先順位付けを間違えるな、という話でございます。もちろん相手が求めているのであれば、がっつりと回ることも可でございます。ちなみに「痛車で行く」とかは、やる人はいないと信じたいですけど絶対に辞めてください。それ、「受け入れて欲しい」という名のただのオナニーです。…いやオナニーですらなく、相手へ放尿しているようなものです。

それを踏まえたら、聖地巡礼デートのハードルは爆下がりします。

例えばですが、私はこういった場所で聖地巡礼デートをできています。オナニーに終始しないよう気を付けて、聖地デートを楽しんでくださいね。

大洗（ガルパン）
秩父（あの花）
秋葉原（シュタインズゲート）
吉祥寺（SHIROBAKO）
鎌倉、藤沢、江の島（TARITARI、スラムダンク）
横須賀（たまゆら）
伊東（あまんちゅ！）
山梨（ゆるキャン△）
練馬（四月は君の嘘）
川越（月がきれい）
池袋（デュラララ!!）
新宿（君の名は。）
西宮（涼宮ハルヒの憂鬱）
神戸（Fate/Zero）
京都（有頂天家族）
宇都宮（喰霊-零-、実写るろ剣）
ヴェネチア（ARIA）

ちなみに

ディズニーデート

これは男女が逆転した聖地巡礼デートの一つです。女子の皆さんは気を付けて。君らはナチュラルに「ディズニーは万人が楽しめるもの」と思っているけど、10人中8人の男性はディズニーランドに大した興味を持ってないよ！彼女が行きたいって行くから仕方なくついて行って、彼女が楽しんでいることに満足しているだけだよ！「君もディズニー好きだよね？」というスタンスで共感を求めだすと地獄行きだよ！だって共感要素なんて大してないからね！それを理解せずに暴走し出すと「ディズニー好き＝地雷女」トリガーが発動して振られちゃうよ！

【関連：オタクデートシリーズ】

【ラブホスタッフ上野さん】聖地巡礼デートをうまく成り立たせるには？　本コラムとは別角度の内容「Vol.1」です
アニメショップデートはあり？なし？
大多数の方にとってコミケデートは無謀である

特に男性の選択肢をどんどんと奪って申し訳ございません。