先日、とある某有名な出版社の方と食事を共にさせていただく機会がありました。
そこで「プロの作家と、プロでない人間の差」と言う話題の、答えの一つに「筆の速さ」が挙げられました。少数の例外を除き、プロは決められたペースで描き続けることができるからプロなんだ、と。
それを聞いた時に、ネタのメモや書きたいことの未公開頁を増やすばかりで、気分が乗った時にしか書かない私は決して文筆業で食べていけない人間なのだと知りました。
どうも、今日は気分の乗っているとら婚です。
突然でございますが、皆様はオタクですか?
最近は非オタのフォロワーさんも増えてきていることは存じ上げているのですが、それでも多くの方は「オタク的な方」であると想像いたします。
オタク婚活に求められるのは、皆さんと言うオタク的生き物を受け入れてくれる相手とのマッチング、共通性のある相手とのマッチングでございます。しかしその男女の間にある数多くのギャップを無くすためのコンサルティングを当社は提供しており、おかげさまで他社様も羨んでいるらしい大きな成果を挙げさせていただいております。
しかしながら、ギャップは何も男女という性別だけの事柄でなく、実はオタク同士特有のギャップがあり、これを異にする方との交際はほとんど時間の無駄だから早期に切り替えた方の良い事柄がございます。
本日はその「オタクならではのギャップ」を解説させていただきます。後半にいくほど暴言が多くなるのでご了承ください。。。
Ideal VS Reality
Ideal …理想
Reality …現実
という意味でございます。理想と現実と言うと、男性は理想的理想主義、女性は現実的理想主義だという言葉を使ったことがございますが(参照:男女のコミュニケーションの相違と男女の抱く将来像)、それに近いことが性別を超えてオタク世界にも存在しています。すなわち
Ideal …物事の思考が「趣味軸」であるオタク
Reality …物事の思考が「現実軸」であるオタク
です。
趣味軸のオタクとは「自分にとってのエンタメ・趣味、またはライフワークなどを他の選択肢よりも先んじて取得し、自分が楽しめることを最大化した後に、残った選択肢を取捨選択して現実へ埋め込んでいく」タイプのオタクです。創作の世界で言うと…最近だと『推し武道』の”えりぴよ”さんなんかがそんなタイプでしょうか。
趣味軸のオタクは、推しのため趣味のためなら自分の生活が多少浸食されても良く、課金意欲・グッズ収集や遠征意欲が高く、オタク的体験価値に大きな魅力を感じるために、 ライフイベント<推し・趣味 という傾向が強いです。そのため男女とも食や清潔感は趣味の下に位置付けられることが多くなり、お金を趣味に溶かすことに罪悪感をあまり持ち合わせません。全てのプライオリティが趣味にあるため、例えば巡礼旅行や遠征等でも 宿や食の体験<趣味体験 です。
男性は趣味共有欲が強く地雷をしょっちゅう踏み抜き、女性は自分の領域不可侵欲が強く踏まれると爆発する地雷数が多いです。自分の依存先が少なく、かつ趣味への傾倒度合いが高いので、自分のアンテナに引っ掛かる数が少ない特徴を持ちます。なのでもちろん自分のライフスタイルやライフワークに否定的な言葉には大きな怒りを覚えます(諦念を抱いている方は「だろうねーw」と流します)。
数で言うと独身者に限ると女性の方が趣味軸タイプが多く、男性の趣味軸タイプは女性に比べると少ない傾向にあります。
しかしながら趣味軸タイプの女性はライフステージの変遷により大半が現実軸に変わっていくし、その変遷の可能性を理解していて、さらには「外向けのペルソナ」を数枚は有している、ハイブリット性も同時に持ち合わせています。
それに対して趣味軸の男性はライフステージの変遷による変化が少ないし、想像もあまりしておらず、ペルソナはあくまで1枚のみ。依存先が集中しているから、まー話が拡がらない。ここが、趣味軸タイプの男性の弱みです。挫折などの大きなきっかけがなければ変わりません。
一方現実軸のオタクとは「現実的選択から先に埋めていった後に残る可処分時間・所得・スペース・気持ちを趣味に充てる人」となります。『ヲタコイ』の面々にそういうタイプが多いと思います。
現実軸のオタクは、オタク趣味への傾倒をしさえすれどもそこには際限があり、自分の生活ペースは平均的に維持されます。
ライフイベントや経済状況と相談しながら推し・趣味への参加を決め、平時は趣味を優先すれども全てに先駆けて最優先というわけではありません。推しへの大きな投資、お金を溶かす頻度が少なく、溶かす事について口では「オタクとしてはこの程度普通」と言いつつも、どこかでバランスを取ろうとする価値観を有します。
体験価値に趣味軸タイプほどの魅力を感じている訳でないため、代替手段(通販やWEBなど)での参加も選べてしまえます。自分の依存先が分散されていて、かつ趣味への傾倒度合いが低いので、その時々に合わせたオタクとしての生き方を見出していきます。
オタク濃度についての定義は難しく、限られた時間の中でもものすごく濃くなる方もいるし、当然ライトな方もいます。その時々の交流相手に合わせがちである傾向は趣味軸さんよりも高くなり、我慢しきれなくなるとフェードアウトしていきます。
夢を売る当社は、夢を売る立場だからこそ現実的目線を養っています。そのため仲人には現実軸タイプが多いです。
※趣味軸=ディープ/現実軸=ライト ではないので要注意
オタク婚活においてこの趣味軸タイプのオタクと現実軸タイプのオタクは、
交際まで到達してもほぼ結婚に到達しません。
現実軸からすると、自分や家族を優先して欲しい、もっと現実的思考をして欲しいと思うがゆえに、相手の傾倒を制限しようとしてきます。しかし趣味軸は自分のライフスタイル・オタク性を最大限重視した趣味価値観を守ろうとするがゆえに踏み込みを嫌います。それは現実軸からすると歩み寄りの欠如に映るし、趣味軸からしても歩み寄りの欠如に映ります。そもそもの立ち位置が異なっているがゆえに、落としどころを探ろうにも探れないのです。
最も大きな問題に晒されるのは「趣味軸の男性」です。
趣味軸の女性の大半は、いつか現実的選択が必要になることを理解しているがゆえに、推しに関するプライオリティを高く据えられる夫婦がいいよねという理想を口にしつつも、結婚相手に相応の現実性を求める傾向にあります。
かつ男性は女性よりも全体的に趣味への傾倒が寛容な傾向があります。
そのため交際が成立し、結婚へ到達しやすいのは
現実軸男性 × 現実軸女性
現実軸男性 × 一定数の趣味軸女性
という、趣味軸男性にとっては修羅の世界が、オタク婚活において成立しています。
>オタ活を最優先する趣味軸タイプ同士ではくっつかないの?
オタク性準拠ただ一点のみで選び、互いのオタク的スタンスに口を出さず、家族生活・子どもについても趣味の下にする合意形成を取れていれば成立します。しかし現実、男女ともそこを弁えずに別の理想(容姿だの年収だの)を持ち出してきたり、相手へ提供する価値が少なかったり(自分に矢印を向けるので)、男性が趣味の共有というただでさえ実現が難しいのに自分の楽しみ方につき合わせるような超絶難易度の高い事を求めて来たり、結局はどちらかの「生活充実度」のプライオリティが高くなってきたり、地雷踏み踏まれ率の高さから難しいことが多いですね。
だからこそ「限界オタ」の思考価値観動態言動容姿に大きな変更を加えないまま結婚させることが難しいのです。一方的に相手の全てを許して献身的にお世話するような人なんてこの世にはいませんし。それが明確であるから、土俵に乗る程度の部分的改善を入会者に対して当社は求めるのですが、その無条件許容をしないスタンスが、ツイッター界隈を中心とした一部の方の機嫌を損ねる背景になっていることは理解しています。
また相手が現実軸タイプでも、男性の経済性や女性の容姿などの目先の部分だけで判断する思慮の浅いタイプとなら結婚できます。その場合家事育児分担でもめたりオタクグッズ処理で揉めたりして、3年後の離婚が待っている訳ですが。
その典型が「ラブライブ離婚」であり、「鉄道模型を捨ててから、夫の様子がおかしい」なのです。これは男性が悪いわけでも女性が悪いわけでもありません。価値観が決定的に違うにもかかわらず目先の欲に駆られた、男女双方の選び方の問題なのです。
オタク婚活において、相手の思考軸がどんな感じであるのかは早期に確認し、ギャップがあるのならばすぐに別れるのが吉でしょう。見た感じ分かることもあると思いますが、よく深掘りしたり、現実的な選択肢が目の前に現れないと実は分からないこともございますから。
Opened VS Closed
もう一つがその趣味、コンテンツへの向き合い方の問題です。
男性は自分の世界への合流を求めるがゆえに状況共有≒趣味を共有したい人が多い、女性は コミュニティの平穏を求めたいから共感は求めるが趣味の共有は互いの嗜好の一致した場合に限る というのは私がよく言っていることでございます(参照:とら婚が炎上してでも「オタ趣味以外の引き出し」を作るべきと言い続ける5つの理由)
それと似ているようで別の話として。オタクは以下の2つに分かれます。
Opened:自分の世界へのドアが多く、開かれていて中身の融和をしやすいタイプ
Closed :自分の世界へのドアが少なく、閉められており、堅牢であるタイプ
Openedタイプは、自分の世界に異物が入ることを許容し、相手のスタンスを自分の中に取り込んでいけるタイプです。~を楽しむことができたという結果が重要なのであり、その方法をTPOに応じて変えていけるタイプです。共有の時間を重視する、パーソナルスペースの近いタイプでもあります。
最近の創作で言うと、ゆるキャン△の各務原なでしこちゃんはまさにそのタイプです。
Closedタイプは、自分が変わることに保守的です。自分の大切にしている今の世界に制限や変更を加える外的環境を嫌い、自分が大切にしている作品に相手が中途半端に踏み込んでくるのを許せません。自分の歩む過程が重要なのであり、そこを荒らされないことを重視するがゆえに、趣味に関しては、ギャップがある場合融和でなく、根本的に生態が違う物と判断してフェードアウトを選びます。距離感を重視するタイプです。
なでしこ と出逢う前の 志摩りん ちゃん(⇔対 千明 が顕著)がそのタイプです。その意味で、りんちゃん が変わるきっかけとなった なでしこ のコミュニケーションは特異で、彼女は特殊能力の持ち主だったと言えるでしょう。そういった なでしこ のコミュニケーションの描写が2期以降描かれると思います(原作勢)。
これらを一言で表現すると他者への柔軟さという風になります。オタク的な部分から”一般”側へ足を踏み入れている話題かもしれません。オタクだけの事柄ではないですから。
この二軸は前述の思考軸と異なり、以下の同じタイプの組み合わせだと前に進みやすいかと思います。
Opened男性 × Opened女性
Closed男性 × Closed女性
ただしClosedだと現実との折り合い付けへの対応が必要になってくるので、恋愛や婚活難易度が少し上がってくると思います。
>違うタイプ同士ではくっつかないの?
一応可能です。これも合意形成し、相手を尊重すべき時と場合を事前把握しておけば(参照:結婚前に確認すべき20の事柄、36の価値観ギャップリスト)。ゆるキャン△がまさにそれで、互いの違い、互いの領分、距離感を重視することで、異なる”オタクタイプ”の集合体であっても非常に良好な関係性を構築しています(絶対参照:婚活に役立つ「ゆるキャン△マインド」)。
ただしそれをやるには少なくとも交際する男女どちらかが”弁えて”いなければならず、難易度が同タイプより少し高かったり、結果的にどちらか(弁える方)がストレスを抱える可能性が少し高くなります。
Share VS Monopoly
先に少し触れましたが、オタクは
Share:自分の趣味や、趣味に纏わる体験・感情を共有したいタイプ。男性にめちゃめちゃ多い。
Monopoly:自分の趣味や体験を必要以上に共有しようと思わないタイプ。
に分かれます。
女性はハイブリッド傾向にあり、「趣味が同じと分かっている場合」に限り、体験や感情の共有に身を乗り出してくる方が多い印象です。
これについては相性の定義がかなり難しく、互いのスタンス及びスタンスの理解度、Opened傾向、ストレス耐性などの複合要因になってくると思います。例えば互いにスタンスが別でも相手の意向を分かっていたら成立しますし、無意識でも片方が相手に合わせられるなら成立しますし、逆にそういった部分にストレスを感じてしまうなら成立しませんので。そういう意味で、「コミュニケーション面のインテリジェンス」を磨くことってとても重要なんですよね。今までコミュニケーションから逃げていたら、そりゃあオタク婚活だからこそ苦労するってものです。。。
問題として表面化しがちなのは「男性が女性の考えや趣味嗜好を全く反映せず、自分軸でのみ考えて彼女を自分の趣味に付き合わせて勝手に満足して、それを相手の満足と同一視してテクノブレイクする」パターンです(参照:聖地巡礼デートをするには Vol.2)。
一方問題として表面化しづらいのが、女性が「ディズニーはみんな好きだろう」「カフェでのオシャレなランチはみんな好きだろう」という狭いコミュニティによって培われた只の自分の意見を「この世の真理・暗黙知」に挿げ替えてしまい、彼になんの確認もせぬまま連れまわして、彼がそれに辟易して適当な理由で別れるパターンです。
ディズニー好き女が地雷と形容される理由の一つがここにあります。
Same VS Different
最後がコンテンツ中の好き嫌いに関する尺度です。
「同担拒否」と言う言葉をご存知でしょうか。応援しているものが自分と同じである他のファンにあまり絡みたくない現象を指す、クソ面倒くさいオタクだな現象です(暴言)。
それと同じく、「あのキャラは認められない」「~好きな人でないと話せない」というパターンも存在します。クソ面倒くせぇ…。
Same:自分の許容できる嗜好・解釈の人間でないと交友を持てないタイプ。男女ともいる。男性はその場ですぐに論破して自分に迎合させようとするからクソ面倒くさい。女性はフェードアウトするから普段の交友上での面倒くささはないけど、コンサル視点だと出会う前の条件設定に拘るから結局面倒くさい。
Different:自分の気持ちや解釈・世界観を守りたいがゆえに、同担は避けたいタイプ。女性のみ。3つの型があるらしく、①完全拒否、②形成済みコミュニティに入っていない同担は拒否、③部分拒否(詳細はこちら:同じ推しを応援する「同担」に4つの分類があると話題に)
比較すると、ここに拘るのは女性に多いんですよね。
女性は男性よりも趣味へ感情的に傾倒する傾向があり(参照:「ラブライブ離婚」は起こりえるのか?)
情緒や感情的解釈を重視し(参照:オタクカップルが特定のコンテンツを語り合うには)
コミュニティの平穏運営を好むがゆえに(参照:男女のコミュニケーションの相違と男女の抱く将来像)
ディスカッションを避けようとします(参照:女性型コミュ障を理解する)。
もう一回言うけど、クソ面倒くさいです。
この辺は相手選びと言うよりも、あと作品やモチベが何年続くか分からないその目線で相手を判断すべきなのか、それともそうでないのかを冷静に自分の心の中で処理してください。後者を取るのならば受け身にならずに主体的に防止策を取りましょう。これ、もちろん男性でも一緒です。目先の5年の作品だけで判断するのか、50年控える人生で判断するのか、自分の人生にとって有意なのはどっちなんでしょうね。
最後に
よく女子から「事前に見極めるには?」みたいに聞かれますが、事前には分かりません。話して解決してください!が答えになります。また違うタイプで合ったとしても同じタイプで合ったとしても、重要なのは切る切らないでなくて、解決を図るコミュニケーションです。男女とも、落としどころを探る対話の努力は欠かさぬよう善処しましょう。
オタクって、クソ面倒くさいね!(ブーメラン)
けどその分、凸凹の合う人と結婚出来たらすごく楽しいよ!
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